経済インフラ・アップデート:2026年第2四半期
2026年第2四半期における経済インフラ・ポートフォリオの主な成果についてご紹介します。

所要時間: 3 分
日付: 2026年7月02日
「2026年第2四半期は、積極的な資産運用と長期的な価値創造への明確な注力に支えられ、経済インフラ・ポートフォリオ全体で着実な成果が見られました。当四半期には、年次投資家会議およびアドバイザリー・ボード会議を開催し、レジリエンス(強靭性)や、ますます複雑化するマクロ経済環境への対応について、投資家やパートナーの皆様と意見交換を行う貴重な機会となりました。このような環境のもとで、分散された中小規模インフラ資産への投資におけるアバディーンの規律ある投資アプローチは、引き続き重要な差別化要因となっています。私たちは、エネルギー、デジタル、および運輸インフラ分野において魅力的な投資機会を引き続き見出す一方で、運営面での成果実現とポートフォリオのレジリエンス強化にも注力しています。本四半期アップデートでは、ポートフォリオにおける最近の進展と今後の重点事項についてご紹介します。」
Dominic Helmsley、経済インフラ運用責任者
投資の最新状況
Bionext Infrastructure-成長を支える資金調達
イタリアのバイオメタン・プラットフォームであるBionextは、次の成長段階を支えるため、1億1,300万ユーロのファイナンス・パッケージを確保しました。この資金調達は、BNPパリバ、クレディ・アグリコルCIB、およびSMBCによって提供され、保有施設を100%再生可能なバイオメタン生産施設へ転換するとともに、今後の事業拡大に向けた投資を支援するものです。2023年に設立されたBionextは、イタリア中部および北部に所在する15の施設で構成されています。これらの施設は現在バイオガスを生産しており、バイオメタン生産施設への転換が進められています。転換完了後、これらの資産は15年間にわたる安定したインセンティブ制度の対象となる予定です。これにより、欧州のバイオメタン生産目標および広範なエネルギー転換目標の達成を支援する同プラットフォームの役割が強化されるとともに、長期的な収益の見通し向上にもつながります。
Loimua-地域インフラと効率性の強化
Loimuaは、フィンランドのオリヴェシ市が保有するOriveden Aluelämpö Oyの残る持分を500万ユーロで取得することに合意しました。これにより、地域熱供給ネットワークの完全所有権を取得することになります。単一オーナー体制への移行により、継続的な事業開発と運営の安定化が期待されるとともに、顧客に対して信頼性の高い熱供給を競争力のある価格で提供し続けることが可能となります。オリヴェシ市は売却による収益をインフラ投資および財務基盤の強化に活用する予定です。

またLoimuaは、SSABのハメーンリンナ工場において新たなヒートポンプ施設の稼働を開始しました。これにより、産業廃熱を地域熱供給の熱源として活用することが可能になります。同施設の設備容量は約10MWで、年間約70GWhの熱エネルギーを生産し、地域の暖房需要のおよそ15%を賄う見込みです。本プロジェクトにより、年間約8,750トンのCO₂排出量削減が期待されるほか、エネルギー効率の向上と燃焼型燃料に依存低減にも寄与します。

Outokummun Energia Oy-地域事業基盤の拡大
Outokummunは6月に、LähienergiaおよびKangaslampiの2つの地域熱供給ネットワークの買収を完了しました。これにより、同社の事業基盤はフィンランド東部へと拡大し、地域事業の規模拡大を進める同社の戦略を後押しします。今回の買収によって、事業全体の規模は約15%拡大する見込みです。
Auris Energia-エネルギー・アズ・ア・サービス(EaaS)事業の強化
Aurisは、ラハティ市の工業団地内に所在する蒸気供給・処理事業およびバイオガス事業を取得しました。これらの事業は大手産業顧客向けのサービスを提供しています。新たな事業体制のもと、Aurisは蒸気エネルギーを供給するとともに、市場動向に応じて生産を最適化し、今後の需要拡大に対応するためバイオガス生産能力を増強します。本取引は、産業顧客に対して持続可能なエネルギーソリューションを提供し、エネルギー・アズ・ア・サービス(EaaS)の提供拡大を進めるという同社の戦略を支えるものです。
Oikos Storage-低炭素輸送の支援
Oikosは、初の持続可能な航空燃料(SAF)の貨物受渡しを実施し、重要なマイルストーンを達成しました。その後の品質管理により、当該オペレーションが成功裏に完了したことも確認されています。これは、輸送セクターにおける脱炭素化を支援するとともに、低炭素燃料インフラの拡大を後押しする重要な一歩となります。

Greenaero-海外展開の推進
Greenaeroは、スコットランドにおいて初の投資を実行しました。同社はエディンバラ空港において、既存顧客向けに地上支援機材(GSE)のリースを開始しています。同プラットフォームはこれまで主としてイタリアの空港に注力してきましたが、今回の案件は、Greenaeroの既存顧客がエディンバラ空港での業務契約を落札したことを受けた、自然な地域展開の一環です。本取引は、主要顧客の成長に合わせて事業を拡大するとともに、既存の関係性を活用しながら海外展開を推進する同プラットフォームの能力を示しています。
イベント
Economic Infrastructure Annual Investor Meeting 2026
経済インフラ・チームは4月、ロンドンのPainters' Hallにおいて年次投資家総会およびアドバイザリー・ボード会議を開催しました。本イベントでは、ポートフォリオの最新状況を共有するとともに、これまでの進捗状況について紹介しました。
パネルディスカッションでは、レジリエンス(強靭性)および変動の大きいマクロ経済環境の舵取りをテーマに議論が行われました。セッションではマクロ経済動向、案件組成戦略、ポートフォリオのレジリエンスなどのテーマが取り上げられ、チーフエコノミストのPaul Diggleをはじめ、投資およびサステナビリティ分野の専門家が参加しました。
最後に、不確実性の高い局面において、資産レベルでどのようにレジリエンスを実現し、管理しているかをテーマとしたパネルディスカッションが行われました。

インサイト
こうしたテーマを踏まえ、私たちは最近のインサイト記事「Real assets: why space and time matter more than ever」(英語でのみご提供)を公表しました。本記事では、インフラ投資を支える中心的な要素としてのレジリエンスに焦点を当てています。エネルギーをどこに届けられるかという地理的な制約や、時間軸にわたって需給をどのように調整するかが資産価値に与える影響を考察するとともに、アフォーダビリティ(負担可能性)と脱炭素化の双方を支える上で、安定供給と信頼性がいかに重要であるかを示しています。
iPFAパネルディスカッション-ヘルシンキ
Maciej Tarasiuk (投資責任者、経済インフラ担当)は、エネルギー転換において現実に即した実践的なアプローチの必要性をテーマとしたパネルディスカッションに参加しました。議論では、アフォーダビリティを維持しながらエネルギーの安定供給を強化するプロジェクトを実現するために、関係者間の協力が重要であることが強調されました。

IPEM-パリ
アバディーンは9月にパリで開催されるIPEMカンファレンスのスポンサーを務めます。経済インフラ・チームは、投資家の皆様との対話や、インフラ市場における最新動向について議論できることを楽しみにしています。
上記の企業は例示であり、投資運用スタイルの説明のみを目的としているもので、将来の運用成果を示唆又は保証するものではなく、また、これら特定の投資等の勧誘や推奨ではありません。
本データは当資料作成時点における事例を参考のために表示したものであり、今後もこれらの投資を継続することを保証するものではなく、また、本データから他の投資の価値等の推移を類推することはできません。
本内容は、原則として機関投資家のお客様への情報提供を目的として作成・公開しています。


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